「CodexってGitHub Copilotみたいなやつ?」と思っていたら、2026年4月に別次元のアップデートが来ていた——そんな感覚を受けた人は多いのではないでしょうか。
私は30歳、SIer勤務で、妻と1歳の子供との3人暮らしです。インフラ系の業務が中心ですが、AIコーディングツールの進化は以前から注目していました。2026年4月にOpenAIが発表した大型アップデート「Codex for (almost) everything」を見て、「これはさすがに無視できない」と感じて本格的に調べ始めました。
この記事では、2026年5月時点のCodexが実際に何ができるのか、インフラエンジニアの立場からどんな使い道があるのかを整理しています。まだ試し始めた段階で、使い込んだ上での評価ではありませんが、「気になっているけど何者か分からない」という人の参考になれば。
- 2026年版Codexとはどんなツールか(旧版との違いも含め)
- 2026年4月アップデートで何が変わったか
- インフラエンジニア目線で気になる使い道
- ブログ・副業での活用可能性
- 料金プランと始め方
そもそも「Codex」とは何か——名前の混乱を先に整理する
「Codex」という名前には、時期によって別物が存在します。まずここを整理しておかないと混乱します。
ひとつは2021年頃にOpenAIが公開した初期のコード生成モデルです。これはGitHub Copilotの初期版などに使われていたもので、すでに廃止されています。
もうひとつが、2025年5月にOpenAIが全く別のコンセプトで再リリースした「Codex」です。こちらはクラウド上で動く自律型のソフトウェアエンジニアリングエージェント。「コードを補完してくれるツール」ではなく、「タスクを渡すと自律的に作業を進めるエージェント」です。この記事で扱うのはこちらの2025年以降のCodexです。
さらに、Codexには「クラウド版(ChatGPTに統合されたもの)」と「Codex CLI(ターミナル上で動くOSS版)」の2つがあります。用途や環境によって使い分けることになります。
2026年4月の大型アップデートで何が変わったか
2026年4月16日、OpenAIは「Codex for (almost) everything」と題した大型アップデートをリリースしました。このアップデートで、Codexは単なるコーディング支援ツールからさらに踏み込んだ存在になりました。
Computer Use:PCを自律的に操作できるようになった
最も大きな変化がComputer Useの搭載です。Mac版アプリにおいて、CodexがPCのスクリーンを見て、自分でクリック・入力を行えるようになりました。バックグラウンドで複数のエージェントが並行して動きながら、ユーザーの操作とぶつからずに作業を進めることができます。
「コードを書いてくれる」から「PCを操作しながら作業を完結させる」への進化です。これはアプリ開発だけでなく、インフラ設定ファイルの作成・テスト実行・結果確認というサイクルをまるごとエージェントに任せられる可能性を示しています。
アプリ内ブラウザとメモリ機能の追加
アプリ内ブラウザが搭載され、ページを見ながら直接コメントして指示を与えられるようになりました。「このページのこのボタンの動作を直してほしい」という形で、視覚的なフィードバックをエージェントに伝えられます。
さらに「メモリ機能(プレビュー版)」が追加されました。ユーザーの好みや過去の修正履歴を学習し、同じ指摘を繰り返さなくて済むようになります。数日〜数週間にわたる長期タスクを継続実行できる「スレッド自動実行」も搭載され、「定期的に決まった作業をこなし続けるエージェント」として使える可能性が広がりました。
90以上のプラグインで開発ツールと連携
JIRA、CircleCI、GitLab、Microsoft Suiteなど90以上のプラグインが利用可能になりました。プロジェクト管理ツールやCI/CDパイプラインとCodexを接続することで、「Codexがタスクを受け取り、コードを書き、CIを通し、チケットを更新する」という一連の流れを自動化できる可能性があります。
また、コアモデルもGPT-5.5に更新されており、エージェントとしての推論精度が大幅に向上しているとされています。
インフラエンジニア目線で気になる使い道
アプリ開発者向けの話題が多いCodexですが、インフラエンジニアの立場から見ても気になる使い道はいくつかあります。
IaCコードの生成・レビュー支援
2026年現在、TerraformなどのIaCは「AIに書かせて確認する」スタイルが現実的になっています。「AWSのVPCとサブネットを作成するTerraformコードを書いてほしい」と指示するだけで、ベースになるコードが数秒で生成される状況です。
Codexの場合、単に書くだけでなく「書いたコードをterraform planで確認し、問題があれば修正する」という実行サイクルまでエージェントが自律的に行える点が従来と異なります。「インフラコードを自分で一から書く」より「Codexが書いたコードを読んで理解し、本番適用の可否を判断する」という役割分担が現実的になってきています。
「IaCコードを書くのはもう古い」という声も出始めていますが、私はまだそこまでの確信はありません。AIが生成したコードを理解した上でレビュー・修正できる知識は依然として必要だと感じています。「書けなくていい」ではなく「書けた上でAIを使う」の方が安全だと思っています。
terraform planの自動レビュー
GitHub ActionsのパイプラインにAIを組み込んで、プルリクエストのterraform plan結果をAIが自動で読み込み、変更の要約とリスク評価をPRに自動コメントする仕組みも実用化されています。
大規模なterraform planの出力をすべて人間が読んで確認するのは時間がかかります。AIがまず「このPRで変更されるリソース一覧とリスク箇所」を整理してくれることで、レビュー工数が削減できる可能性があります。CodexをCIパイプラインに組み込むことで、こういった仕組みを個人やチームで実装できる方向に向かっています。
運用スクリプト・自動化コードの作成
「こういうスクリプトがあれば便利だが、書く時間がない」という場面は、インフラ運用の現場によくあります。ログ集計、死活監視の通知スクリプト、バックアップの自動化——こうした作業をCodexに依頼して叩き台を生成し、自分でレビューして使うというスタイルは、2026年現在十分に現実的です。
Codex CLIをローカル環境に入れておけば、ターミナル上で「このディレクトリの構成を元に、Ansibleのplaybookを書いてほしい」といった指示をその場で出せます。
クラウド学習での「実装の壁」を下げる
クラウドを学んでいると「やりたいことはあるが、どう実装するか分からない」という壁によくぶつかります。「ECSのタスク定義をTerraformで書きたいが構文が分からない」「Lambda + API Gatewayの組み合わせをどう書けばいいか」——こういった場面でCodexに相談すると、動く叩き台が手に入ります。
「まず動くものを見てから理解する」学習スタイルが自分に合っている人にとって、Codexはハンズオン学習の壁を大きく下げてくれる存在になりえます。
ブログ・副業での活用可能性
業務以外の文脈、このブログを運営しながら感じている「あったら便利な場面」もいくつかあります。
WordPressのカスタマイズや小さなツール作成
ブログのデザイン調整、記事の目次自動生成、簡単な計算ツールの作成——PHPやJavaScriptに詳しくない自分には「自力では難しい」場面が出てきます。Codexに「こういう動きをするウィジェットを作りたい」と伝えることで、フロントエンドが専門外でも実現できる可能性があります。
データ整理・家計管理スクリプトへの活用
投資の損益管理、家計のデータ整理、ブログのアクセス数の可視化など、個人レベルでも「Pythonが書けたら便利なのに」と思う場面があります。Codexに「こういうCSVからこういう集計表を作りたい」と伝えることで、スクリプトをゼロから書けなくても目的を達成できる可能性があります。
料金プランと始め方(2026年5月時点)
Codexの利用にかかる費用は、どのプランで使うかによって変わります。2026年5月時点での情報をまとめます(変更になる場合があるため、最新情報は公式サイトで確認してください)。
- ChatGPT Free($0):期間限定でCodexが利用可能。制限が大きく、試す程度の用途向け
- ChatGPT Plus($20/月):副業・個人プロジェクト向け。中程度の利用制限あり
- ChatGPT Pro($200/月):本業エンジニア向け。高利用制限と高推論モード利用可
- API利用(codex-mini-latest):入力$1.50/100万トークン、出力$6.00/100万トークン。プロンプトキャッシュで75%割引あり
副業・ブログ運営での個人利用であれば、まずはPlusプランから試してみるのが現実的です。「月$20を払う価値があるか」は実際に使ってみないと分かりませんが、作業の時間短縮効果と見合うかどうかで判断することになります。
また、Codex CLIはOSSとして公開されており、`npm install -g @openai/codex`でインストールできます。APIキーがあれば低コストでターミナル上から使い始めることができるため、まずCLI版から試してみるのも一つの方法です。
まとめ:「エージェント化」したCodexとどう向き合うか
この記事では、2026年5月時点のCodexが何者か、インフラエンジニアの立場からどんな使い道があるかを整理しました。
要点を整理すると、以下の通りです。
- 2026年4月のアップデートでCodexはComputer Use・メモリ機能・90以上のプラグインを搭載し、「PC全体を操作するエージェント」に進化した
- IaCコード生成、terraform planの自動レビュー、運用スクリプト作成など、インフラエンジニアにも実用的な使い道がある
- 「AIが書いたコードを理解した上でレビューする」能力は依然として重要
- 副業・ブログ運営では、フロントエンドの壁を下げる手段として活用できる可能性がある
- 個人利用はPlusプラン($20/月)またはCLI版のAPI利用から試すのが現実的
「今日から取れる小さな一歩」として、まずCodex CLIをインストールして手元のプロジェクトで一つタスクを試してみることをすすめます。大きなプロジェクトに使う前に、「どういう指示をすると何が返ってくるか」の感覚をつかむことが、使いこなしへの近道だと思っています。
AIツールの進化は速く、今書いていることも半年後には古くなっているかもしれません。だからこそ「使い方の感覚」を早めに身につけておくことに価値があると考えています。この実験の続きは、ブログで記録していきます。

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