住宅ローンと子育てがある会社員はどう投資する?無理なく続ける優先順位

住宅ローンの返済、子育て費用、毎月の生活費……。それが全部重なると「投資なんてする余裕ない」と感じてしまう人は多いと思います。私もそのひとりでした。

私は現在30歳。SIer勤務で、妻と1歳子供との3人暮らしです。住宅ローンも始まったばかりで、子育て費用もこれからどんどん増えていく。そんな状況でどう資産形成を進めるか、正直まだ試行錯誤しています。

「投資した方がいいのは分かってる。でも何を、いくら、どんな順番で?」というモヤモヤを整理するために、この記事を書いています。完璧な答えを持っているわけではないけれど、同じような状況にいる人が「ここから始めればいいか」というヒントになれば嬉しいです。

この記事では、以下の点について私なりの考え方と実践をまとめています。

  • 住宅ローン・子育て中でも資産形成を続けるための考え方
  • 投資の優先順位をどう決めるか
  • 住宅ローン繰上返済と投資、どちらが先か問題
  • 子育て中でも続けられる仕組みの作り方
  • まず何から手をつければいいか

「正解」を教える記事ではありません。同じような境遇にいる人が、自分なりの判断基準を持つためのヒントになれば、と思っています。

「住宅ローンと子育てで投資なんてできない」は本当か?

住宅を購入したとき、正直「これで投資どころじゃなくなった」と感じました。月々のローン返済に加えて、子供の保育料、おむつ代、医療費、将来の教育費……。支出の項目がどんどん増えて、手元に残るお金が思ったより少ない。

SIerという仕事柄、プロジェクトの繁閑に左右されることも多く、残業が続く時期は家に帰ったらもう動けない。「お金の勉強をしたい」と思っても、時間も気力もなかなか捻出できない時期がありました。

でも冷静に考えると、「だから投資しない」という選択は、それはそれでリスクを孕んでいます。

会社員の給料は(よほどの昇進や転職がない限り)劇的には増えません。物価は上がっています。子供の教育費は18年後から一気にかかってくる。老後資金は自分で準備しないといけない。それを考えると、「今は余裕がないから投資を後回し」という判断が、将来の選択肢を狭めるリスクもある。

「余裕ができたら始める」は、多くの場合ずっと来ない。それは自分自身の経験からも感じています。プロジェクトが忙しくなれば残業が増える。子供が大きくなれば教育費がかかる。気づけばローンが終わる頃には定年が近い。

だからこそ、「余裕がなくても無理なく続けられる仕組みを作る」という発想の転換が必要だと、今は考えています。

まず「何のために資産形成するのか」を整理する

投資を始める前に、私が最初にやったのは「なぜ資産形成するのか」の言語化でした。なんとなく「老後が不安だから」では、続かないし、判断基準もブレる。何かを迷ったとき、目的が明確でないと選択できないからです。

私が整理した目的は、大きく3つです。

①会社に依存しない状態をつくる

一番の動機はここです。今の会社が嫌いなわけじゃないけど、「この会社にいないと生きていけない」という状態からは抜け出したい。SIerという業種は、会社の案件に振り回される側面が強い。プロジェクトが炎上すれば残業漬けになるし、景気次第で事業の縮小もある。

30歳という今のうちに、少しずつ資産を積み上げておくことで、将来の選択肢を広げておきたい。サイドFIREや転職の自由度、「もう少し働き方を変えたい」と思ったときに動ける状態にしておく。それが私にとっての一番大きな動機です。

②子供の教育費・家族の生活基盤を守る

子供が今1歳3ヶ月。小学校、中学、高校、大学と進むにつれて教育費はかなりかかります。特に大学進学を考えると、私立理系なら4年間で500万円を超えることも珍しくない。公立中心でも、塾や習い事を含めると相当な金額になります。

「その頃になったら考える」ではなく、今から準備しておくことで、将来の選択肢(子供が行きたい学校に行かせてあげられるか)を広げておきたい。子供の可能性をお金で狭めたくない、というのが親としての率直な気持ちです。

③インフレに対応する

ここ数年、物価の上昇を肌で感じています。食料品、光熱費、外食……。給与がそれほど上がらない中で、物価だけが上がっていく。預金だけでは実質的な購買力が目減りしていくという感覚を、以前より強く持つようになりました。

インフレに対してある程度対応できる形で資産を持っておくことも、資産形成の目的のひとつとして意識しています。

この3つの目的が明確になってから、「では何からどんな順番で?」という話に移れるようになりました。目的がないと、何かのニュースで不安になったり、誰かの意見に流されたりしやすい。目的は判断基準の土台になります。

私が考える投資の優先順位

「投資」と一口に言っても、その中には複数の選択肢があります。NISAだけでなく、iDeCo、個別株、不動産、繰上返済……。全部に手を出せるわけでもないし、全部に手を出す必要もない。私が現時点で考えている優先順位は以下の通りです。

①まず緊急予備費を確保する

投資より先に確保すべきなのが、緊急予備費です。一般的には生活費の3〜6ヶ月分が目安と言われています。

住宅ローンがある場合は特に重要です。収入が突然途絶えたときや、急な出費(子供の入院、車の故障、家の修繕など)が重なったとき、投資資産を慌てて売却しなくて済む状態を作っておくことが大切です。相場が下がっているタイミングで売却を余儀なくされると、損失が確定してしまいます。

私自身も、まずここを一定額確保してから、投資を本格的に始めました。「投資より先に貯金を」というのは、古臭く聞こえるかもしれませんが、今でも合理的な順番だと思っています。

②税制優遇のある制度を優先的に使う

緊急予備費が整ったら、次は税制上のメリットがある制度から使うのが合理的だと考えています。具体的には、新NISAとiDeCoです。

新NISA(2024年から始まった制度)では、つみたて投資枠と成長投資枠があり、年間最大360万円、生涯最大1,800万円の非課税枠が使えます。投資で得た利益・配当に税金がかからない分、長期運用における効果は大きいと言われています。

iDeCoは掛け金が全額所得控除になるため、会社員でも節税効果が期待できます。ただし、60歳まで原則として引き出せないという制約があります。

私の場合、まずは新NISAのつみたて投資枠から始めています。毎月一定額を積み立てて、生活に支障のない範囲で継続するという形です。iDeCoについては、住宅ローン控除との兼ね合いや、60歳まで引き出せないという流動性の低さを考慮して、現時点では優先度をやや下げています。子供の教育費が必要になるタイミングに備えて、一定の流動性は確保しておきたいと考えています。

③余剰資金があれば次のステップを検討

NISAの枠をある程度埋めた上でまだ余裕があれば、iDeCoの本格活用や特定口座での積立も選択肢になります。ただ、住宅ローンと子育て費用がある現状では、「まず新NISA枠を無理なく埋める」だけで当面は十分かなと考えています。

一度に全部やろうとすると、どれも中途半端になる。シンプルに一つひとつ積み上げる方が、長続きするというのが今の私の考えです。

住宅ローン繰上返済と投資、どちらを優先するか

これは住宅ローン持ちの会社員がほぼ必ず悩む問題だと思います。私も何度も考えました。ネット上には「繰上返済が先」「いや投資が先」と両方の意見があり、最初は混乱しました。

結論から言うと、「どちらが正解かは金利・税制・リスク許容度によって変わる」というのが現実です。ただ、私なりの判断基準を整理してみます。

金利が低い場合は、繰上返済の優先度は下がりやすい

住宅ローンの金利が低い場合(変動金利で1%前後など)は、繰上返済による「節約できる利息」より、長期投資による「期待リターン」の方が高くなる場面が多いと言われています。

もちろんこれは「投資が確実に利益を出す」という保証はなく、あくまで確率・期待値の話です。また、将来の金利上昇リスクも考慮する必要があります。金利が今後大きく上がれば、ローン返済の負担が増すため、繰上返済の優先度が上がる局面もあります。

住宅ローン控除の期間中は繰上返済のタイミングに注意

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、一定期間、ローン残高に応じた額が所得税・住民税から控除される制度です。繰上返済でローン残高を早期に減らすと、この控除額が減る可能性があります。

私の場合、現在まだ控除期間中のため、繰上返済は急がず、その分をNISA積立に回す方針にしています。これはあくまで現時点の判断であり、控除期間が終了したら改めて検討する予定です。税制は変わる可能性もあるため、その都度確認が必要だと思っています。

精神的な安心感も判断基準に入れていい

「ローンが減ると気持ちが楽になる」という感覚は、決して軽視すべきでないと思っています。数字上の最適解より、自分が継続できる判断の方が長期的には正解になることも多い。

たとえば、ローン残高が気になって夜中に不安になるようであれば、少し繰上返済して気持ちを落ち着かせることで、投資を安定して続けられるようになるかもしれません。精神的な余裕は、長期投資を続けるための大切な資源です。

繰上返済と投資、どちらが「正しい」かより、「自分が続けられる形」を選ぶことを、私は優先するようにしています。

子育て中に投資を続けるために意識していること

子供が生まれてから、生活リズムが変わりました。深夜の授乳対応、子供の体調不良が続く時期、保育園の準備……。投資を「考える時間」や「管理する時間」が物理的に減りました。仕事でもプロジェクトの繁忙期には精神的な余裕がなくなることがある。

そこで意識するようになったのが、「考えなくても続く仕組みを先に作る」ということです。

自動積立で「続けること」のハードルを下げる

毎月の積立額を設定して、あとは自動で引き落とされる仕組みにしています。忙しい時期でも、「今月は考える時間がなかった」で止まることがない。積立金額は「生活に支障が出ないと確認できた範囲」で設定しています。

最初は少額でも構わないと思っています。月5,000円でも1万円でも、「仕組みが動き続けている」という状態を作ることが重要だと感じています。続けること自体に意味があるという考え方は、言葉にすると当たり前に聞こえますが、実際にやってみると、継続の難しさを実感します。

相場が下がっても「すぐに行動しない」練習をする

積立投資を始めてから、株価が下がる局面を何度か経験しました。そのたびに「やっぱり投資なんてやめておけばよかった」という気持ちが出てきます。これは正直なところです。

ただ、長期の積立では相場の下落時に多く買えるという側面もあります(ドルコスト平均法と呼ばれる考え方です)。「下がっているときに売らない」が、長期積立の基本的な姿勢だと理解しています。理解はしているけど、実際は不安になる。その感覚と付き合いながら続けるのが、今の私の実態です。

下落局面で焦って売却したり、逆にナンピン買いで資金を一気に増やしたりせず、「設定を変えずに淡々と続ける」を基本方針にしています。

子供の教育費は「別目的」として意識する

老後資金と教育費を同じ口座・同じ感覚で管理すると、何のためにどれだけ積み立てればいいのかが分からなくなります。「なんとなく積み立てている」状態になってしまう。

私の場合、子供の教育費は学資保険やジュニアNISAも検討しましたが(ジュニアNISAは2023年で終了しています)、現時点では新NISA内で一部を「教育費目的」として意識的に積み立てる方針にしています。口座は分けていないけど、目標金額を別に管理して、「この部分は18年後までは取り崩さない」と決めています。

現時点で私が実際に取り組んでいること

最後に、今の私が実際に取り組んでいることをまとめます。「正解」ではなく、「今この時点でこう判断している」という記録として読んでもらえると嬉しいです。これが半年後、1年後にどう変わっているかも、このブログで記録していく予定です。

  • 新NISAのつみたて投資枠で、毎月一定額を全世界株式インデックスファンドへ自動積立
  • 緊急予備費として生活費の約3ヶ月分を普通預金に確保済み
  • 住宅ローン控除期間中のため、繰上返済は当面予定なし
  • iDeCoは流動性の低さを考慮して、現時点では未着手(控除期間終了後に改めて検討予定)
  • 副業としてこのブログを継続中(収益化を目指して記録・発信)

投資の収益は、積立を始めてまだ日が浅いこともあり、大きな変化は実感できていません。ブログの収益もまだほぼゼロです。でも、「何もしていない」から「仕組みが動き始めた」という状態に変わったことは、確実に前進だと思っています。

投資も副業も、すぐに結果が出るものではない。でも「何もしない」という選択を取り続けた場合のリスクも、ゆっくりと積み上がっていく。それを意識しながら、現実的な範囲で続けることが今の自分にできることだと思っています。

まとめ:小さく始めて、続けられる形を作る

この記事では、住宅ローンと子育てを抱えた30歳会社員として、どう投資の優先順位をつけているかをまとめました。

要点を整理すると、以下の通りです。

  • 「余裕ができたら始める」は先延ばしになりやすい。今の範囲でできることから始める
  • まず緊急予備費を確保してから、投資に回す
  • 税制メリットのある制度(新NISA)から優先的に使う
  • 住宅ローン繰上返済と投資の優先順位は、金利・控除・精神的安心感で判断する
  • 「考えなくても続く仕組み」を先に作ることが、忙しい子育て期でも継続するコツ
  • 目的(何のために資産形成するのか)を明確にしておくと、判断がブレにくくなる

「今月から何かひとつ始めるとしたら?」と聞かれたら、私は「新NISAの口座開設と、少額での積立設定」をすすめます。金額は月3,000円でも5,000円でも、自分が続けられる額でいい。まず仕組みを動かすことが最初の一歩だと思っています。

完璧な計画より、続けられる習慣の方が長期的には強い。私自身もまだその途中です。同じような状況にいる誰かの、小さな背中を押せるような記事になれば嬉しいです。

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