iDeCoの掛金上限が2026年12月から月6.2万円に|会社員は何が変わる?企業年金がある人・ない人の違いと手続き

iDeCoの掛金上限が2026年12月から月6.2万円に お金・生活

2026年10月16日:始めるまでの手順、年末調整での手続き、金融機関の選び方の比較ポイントを追加しました。

2026年12月から、iDeCo(個人型確定拠出年金)の制度が大きく変わります。会社員の掛金の上限が引き上げられ、企業年金がない会社員は、月2.3万円から月6.2万円まで掛けられるようになります。

私は30代の会社員で、新NISAで積み立てていますが、iDeCoはまだ始めていません。この記事では、厚生労働省とiDeCo公式サイトの情報をもとに、何が変わるのか、誰に関係があるのかを整理します。

※内容は2026年10月時点の厚生労働省「2025年の制度改正」、iDeCo公式サイトの案内をもとにしています。施行日は「予定」とされているものを含みます。自分の掛金の上限は、勤務先の制度によって変わるので、必ず確認してください。

この記事の結論

  • 2026年12月1日(予定)から、会社員・公務員のiDeCoの上限は、企業年金と合わせて月6.2万円に一本化
  • 企業年金がない会社員は、月2.3万円 → 月6.2万円に
  • 自営業者など(第1号加入者)は、国民年金基金と合わせて月7.5万円に
  • 60歳以上70歳未満も、条件を満たせば加入できるようになる
  • 12月分(2027年1月引き落とし分)から掛金を変えたい人は、2026年12月1日〜24日にe-iDeCoで手続きできる

何が変わる?(2026年12月1日施行予定)

対象 改正前 改正後
会社員(企業年金なし) 月2.3万円 月6.2万円
会社員・公務員(企業年金あり) 企業年金の種類などで上限が違う 企業年金等と合計して月6.2万円まで
自営業者など(第1号加入者) 国民年金基金と合わせて月6.8万円 国民年金基金と合わせて月7.5万円
加入できる年齢 原則65歳未満 条件を満たせば70歳未満まで

厚生労働省の資料では、会社員の上限について「勤務先の企業年金の有無等による差異を解消し、企業年金と共通の拠出限度額に一本化」すると説明されています。

企業年金がある会社員は、どう考える?

企業年金(企業型確定拠出年金や確定給付企業年金など)がある人は、「企業年金の掛金」と「iDeCoの掛金」の合計が月6.2万円までになります。

例 会社の掛金(企業年金) iDeCoで掛けられる上限の目安
企業年金なし 0円 6.2万円
会社の掛金が月2万円 2万円 4.2万円
会社の掛金が月4万円 4万円 2.2万円

※あくまで考え方の例です。確定給付企業年金などの掛金の数え方には決まりがあります。自分の上限は、勤務先の案内や、iDeCoの金融機関で確認してください。

自分の勤務先の企業年金は、就業規則や社内の案内、人事・総務の担当部署で確認できます。

60歳以上70歳未満も加入できるように

改正後は、60歳以上70歳未満の人でも、次のいずれかに当てはまれば加入できるようになります(厚生労働省の資料より)。

  • iDeCoの加入者である
  • iDeCoの運用指図者である(掛金は出さずに運用だけしている)
  • 企業年金からiDeCoに資産を移す

長く働く人が、iDeCoで資産づくりを続けやすくなる改正です。

掛金を変える手続きの時期

iDeCo公式サイトの案内では、2026年12月分(2027年1月引き落とし分)から掛金を変えたい人の手続きは次のとおりです。

手続き 時期
書類での受付 2026年9月頃から受付予定
e-iDeCo(オンライン)での手続き 2026年12月1日〜24日

手続きの方法は、加入している金融機関によって違うことがあります。早めに金融機関の案内を確認しておきましょう。

上限が上がったら、iDeCoを増やすべき?

上限が上がっても、全員がたくさん掛けるべきというわけではありません。iDeCoは原則60歳まで引き出せないので、次の点を確認してから決めましょう。

  • [ ] 生活防衛資金は別に確保できているか
  • [ ] 教育費や住宅など、60歳より前に使うお金はNISAなどで準備できているか
  • [ ] 所得税の税率から見て、節税の効果はどれくらいか
  • [ ] 毎月の手数料と、選べる商品を確認したか

節税額の目安は、掛金 × (所得税率 + 住民税率10%)で計算できます。例えば、月3万円(年36万円)を掛けて、所得税率10%の人なら、年間約7.2万円が目安です(復興特別所得税などは含まない概算)。

iDeCoとNISAの違いや優先順位は、iDeCoとNISAどっちが先?にまとめています。

掛金ごとの節税額の目安

掛金は全額が所得控除になるので、所得税と住民税(10%)が安くなります。年間の節税額の目安は次のとおりです。

掛金 所得税率5%の人 所得税率10%の人 所得税率20%の人
月1万円(年12万円) 約1.8万円 約2.4万円 約3.6万円
月3万円(年36万円) 約5.4万円 約7.2万円 約10.8万円
月6.2万円(年74.4万円) 約11.2万円 約14.9万円 約22.3万円

※復興特別所得税などは含まない概算です。課税所得がない人は、掛金による節税効果はありません。受け取るときには税金がかかる場合があります。

これから始める場合の手順

iDeCoを新しく始める場合の、一般的な流れです。

手順 やること ポイント
1 自分の上限額を確認する 企業年金の有無で変わる。勤務先の制度を確認する
2 金融機関を選ぶ 口座管理手数料、商品のラインナップ、サイトの使いやすさで比べる
3 申込書類を出す 勤務先の企業年金の有無などを記入する。書き方は金融機関の案内に従う
4 掛金の額と商品を決める 月5,000円から、1,000円単位で決められる
5 引き落とし開始を確認する 申し込みから1〜2か月ほどかかることが多い

金融機関を選ぶときの比較ポイント

比べる項目 確認すること
運営管理手数料 0円の金融機関も多い。国民年金基金連合会などに払う手数料は、どこで加入しても同じ
商品のラインナップ 手数料(信託報酬)の低いインデックスファンドがあるか
使いやすさ 普段使っている証券会社なら、資産をまとめて確認しやすい

年末調整・確定申告での手続き

掛金を所得控除にするには、払い方によって手続きが違います。

  • 給与から天引きの場合:勤務先が年末調整で控除するので、自分での手続きは基本的に不要
  • 自分の口座から引き落としの場合:10〜11月ごろに届く「小規模企業共済等掛金払込証明書」を、年末調整の書類と一緒に出す

私の場合

私はiDeCoをまだ始めていません。投資は、新NISAで毎月15万円を積み立てています。

上限が上がっても、iDeCoは原則60歳まで引き出せません。始めるかどうかは、「60歳まで使わないお金をどれくらい用意できるか」で考えるのが基本です。iDeCoとNISAの優先順位の考え方は、iDeCoとNISAどっちが先?にまとめています。

よくある質問

何もしなければ、掛金は自動で増えますか?

上限が上がっても、今の掛金が自動で増えるわけではありません。増やしたい場合は、自分で掛金の変更手続きをします。

企業年金があるかどうか分かりません

給与明細や、会社の福利厚生の案内、人事・総務の担当部署で確認できます。

iDeCoを始めていない人も、12月から始めた方がいいですか?

上限が上がることは、始める理由の一つになります。ただ、引き出せる時期や手数料などを確認し、家計に合うかで判断しましょう。

掛金を増やしたあと、また減らせますか?

掛金の額は、年に1回(12月分から翌年11月分の間)変更できます。家計の状況が変わったら、見直しましょう。掛金の拠出を止めることもできますが、それまでの資産は原則60歳まで引き出せません。

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まとめ

  • 2026年12月1日(予定)から、会社員・公務員のiDeCoの上限は企業年金と合わせて月6.2万円に
  • 企業年金がない会社員は、月2.3万円から月6.2万円に
  • 自営業者などは月7.5万円に。加入できる年齢も70歳未満に広がる
  • 掛金を変える場合は、金融機関の案内に従って手続きする

出典:厚生労働省「2025年の制度改正」、iDeCo公式サイト(国民年金基金連合会)の案内(2026年10月確認)

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